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この巻について
特装版3巻は、LEVEL.41〜LEVEL.60を収録。舞台はイギリス旅行編に移り、ガッシュと清麿の戦いは新たな局面へと進みます。
本巻では、清麿の父・清太郎の拉致事件をきっかけに、スピード感ある冒険と謎解き、さらに新たな敵・ゼオンの存在が明らかになるなど、今後の物語の核心に迫る大きな展開が続きます。バオウ・ザケルガの初使用や、ヨポポとの別れなど、感情を大きく揺さぶる名エピソードも盛りだくさん。印象的な名セリフや演出も多く、シリーズの転換点ともいえる一冊です。
印象に残ったエピソード
LEVEL.41〜43|古城の悪魔とセッコロの疾走
清太郎の消息を追って訪れたイギリス。ガッシュたちは俊足の少年・セッコロの両親を救うため、古城の罠を次々突破していきます。
待ち受けていたのは、巨大な鎧を操る小さな魔物・バルトロ。セッコロやコックのサポートを受けて勝利したものの、激戦の末にゼオンによってバルトロは消されてしまいます。
「よくやった…セッコロ…」という清麿の言葉がたまらなく熱く、雷句先生お得意の“ナナメ疾走”演出も見どころです。
LEVEL.45〜48|ゼオンの正体とバオウ・ザケルガ
バルトロを葬った謎の魔物。その正体は、ガッシュにそっくりな顔をした“ゼオン”でした。彼の存在によって、ガッシュの記憶喪失や傷の理由が明かされはじめ、物語は新たな謎へと進みます。
同時に発現したのが、第四の術「バオウ・ザケルガ」。ガッシュの最大奥義ともいえる呪文で、ここから物語終盤までの主軸となっていきます。
LEVEL.49〜51|ヨポポとの出会いと別れ
イギリスで出会った魔物・ヨポポ。人間界で偶然出会ったガッシュたちと、戦いを通してヨポポとそのパートナー・ジェムとの間に芽生える絆は短くも濃密で、別れのシーンは何度読んでも胸を打たれます。
イギリス編屈指の号泣エピソードで、私はこのくらいの時期にサンデー本誌でガッシュに出会いました。
本を燃やし合う関係であっても、助け合える。それを証明するエピソードとして、非常に印象深い一編です。
LEVEL.52|キャンチョメ再登場とフォルゴレのかっこよさ
イギリス編の終盤で、キャンチョメ&フォルゴレが再登場。ギャグだけでなく、清麿との関係性にも変化が現れ、「仲間」としての繋がりがはっきり描かれます。
フォルゴレのセリフや行動がとにかくかっこよく、短いながらも印象に残る再会エピソードです。
LEVEL.54|シェリーの過去とゾフィスの因縁
いよいよ明かされる、シェリーの過去。心の弱みに付け入るゾフィスによって、友人ココは洗脳されてしまいます。
1巻で清麿が抱いた「この女に何があったのか?」という問いに対する答えが、ここで提示されます。
LEVEL.59〜60|アポロ登場と“仲間”の価値観の違い
ロップスとアポロが初登場。「魔界の王なんてどうでもいい」と語るアポロに、清麿は「それで本当にいいのか」と問いかけます。
戦いを通じて、彼らの価値観の違いが鮮明になっていき、清麿の真っ直ぐな思いが少しずつアポロに届いていく様子が丁寧に描かれています。
この巻は「本を燃やし合う」戦いの中で、それでもわかり合おうとする姿勢が一貫して描かれており、後の展開への土台となっています。
登場キャラクターと見どころ
- セッコロ:脚が速いだけじゃない、勇気ある少年。親を想う気持ちと行動が清麿を救った。
- バルトロ:術で巨大な鎧を操る戦法が印象的。ゼオンに敗れて早々に退場するが、癒し系。
- ゼオン:ガッシュと瓜二つの魔物。名前こそまだ出ないが、その圧倒的な力と不穏な雰囲気が物語の核心を匂わせる。
- ヨポポ:唯一無二のテンションキャラ。イギリス編最大の号泣ポイント。
- キャンチョメ&フォルゴレ:ギャグだけでなく、仲間としての存在感が徐々に強くなる。
- シェリー、ゾフィス:後のメインキャラとなる2人。因縁の始まりと、シェリーの信念が描かれる。
- アポロ&ロップス:戦いの意味を問い直す存在。清麿との対話が印象的。
読み返して感じたこと
この3巻は、「物語の大きな転換点」としての色が強い巻でした。
ゼオンの存在が明かされたことで、“なぜガッシュは記憶がないのか”という謎が明かされ、またバオウ・ザケルガの登場によって、バトルの幅も一気に広がります。
それと同時に、ヨポポとの別れや、フォルゴレとの再会、アポロとの価値観の違いといった「心のやりとり」がとても濃い巻でもありました。
1巻・2巻では、まだ「バトル漫画としての面白さ」が前面に出ていましたが、3巻では「戦いの意味」や「相手を理解しようとする姿勢」など、より深いテーマが物語に加わってきたように思います。
🧠 まとめ
- イギリス旅行編から石板編への橋渡しとなる重要な巻
- ゼオンの登場とバオウ・ザケルガの発現が大きな転機
- ヨポポ、アポロなど名サブキャラも多数登場
- 戦いを通じた心の交流と“怒りの矛先”が作品の核に
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