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この巻について
特装版2巻は、LEVEL.20〜LEVEL.40を収録。ジケルド発動によるフェイン戦の決着から始まり、エシュロス、ロブノス、マルスといった強敵との連戦が続く、非常に密度の高い巻です。
戦いを通してガッシュと清麿は着実に強くなっていきます。また、キャンチョメやティオといった、のちに物語の中心を担うキャラクターも初登場し、「2人の物語」だった世界が徐々に広がっていく感覚があります。
バトル、ギャグ、感情のぶつかり合い、それぞれの要素がさらに濃くなってきたことを実感できる一冊です。
印象に残ったエピソード
LEVEL.20|ジケルドの発動とフェイン戦の決着
条件付きだったジケルドの発動に成功し、フェインを撃破。
バトルとしての駆け引きも面白く、力技だけではない「戦術」の片鱗が見えた戦いでした。ガッシュと清麿が着実に成長していることが実感できます。
LEVEL.23〜25|エシュロス戦と清麿の怒り
呪文を8つも使いこなすエシュロスは、序盤の敵としては異例のスペック。魔物の潜在能力が呪文数に表れるという設定から見ても、彼の強さと自信には説得力があります。
進一の母を想う心を利用して戦わせるという卑劣な戦術に、清麿が「お前の本は八つ裂きにした上で燃やしてやる!」と本気で怒る場面が非常に印象的です。
さらに、清麿が直接エシュロスに殴りかかる描写もあり、彼の熱さと人間らしさがよく伝わる回でした。
「人の心を操って戦わせるやつが許せない」という台詞は、のちの石版編につながる価値観の伏線とも言える内容です。
LEVEL.26|キャンチョメとフォルゴレ登場
完全なギャグキャラとしての登場ながら、強烈なインパクトを残す2人。清麿による“ザケル折檻”の始まりでもあります。「チチをもげ」などフォルゴレの名(迷)シーンも含め、賑やかで勢いのある回でした。
この時点ではまだコメディ要素が強いですが、フォルゴレとキャンチョメの絆の描写はしっかりしており、のちの成長エピソードにつながる基盤になっています。
LEVEL.29〜33|ロブノス戦と“合体する魔物”
唯一の“合体型”魔物であるロブノスが登場。
この戦いでは、「〜ブルク系呪文」が初登場。のちのゼブルクやコブルクといった分身・分離系術の流れが、この時点でしっかりと作られていたことがわかります。
ロブノス送還時には「ヨーロッパでガッシュに似た魔物を見た」という台詞が登場。のちに登場するゼオンの伏線として、重要な一言です。
LEVEL.34|最低の先生(清麿の日常回)
久しぶりの日常回。清麿がクラスメイトと自然に関わっており、1巻の頃と比べて社交的になっている様子が描かれています。
最初は完全に孤立していた清麿が、少しずつクラスに溶け込んでいることが、彼の成長としてしっかり描かれていました。
この回で、残りの魔物が70体と明言されます。ガッシュと清麿はここまでに6体を撃破したことになり、その積み重ねも物語の進行を実感させます。
LEVEL.35〜37|ティオ&大海恵の登場とマルス戦
“正ヒロイン”とも言えるティオと、そのパートナーである大海恵が初登場。恵はすでに「心の力」に気づいており、戦いへの理解度の高さが印象的です。
ピンチの中で現れた清麿が、一瞬で2人の信頼を得る流れも自然で、彼の人間的な魅力がよく描かれています。
「かわいそうだったではないか!」と泣きながら怒るガッシュの姿と、「よくやった……ガッシュ……」と静かに声をかける清麿のセリフが、とても印象に残るラストでした。
登場キャラクターと見どころ
- エシュロス:多彩な呪文を操る強敵。人の心を操る術が物議を醸す。
- キャンチョメ&フォルゴレ:序盤はギャグ要員だが、のちの重要キャラ。
- ロブノス:唯一の合体型魔物。術体系の広がりを感じさせる存在。
- ティオ&大海恵:作中を代表するヒロインコンビ。信頼関係の描写が丁寧。
- マルス:ガッシュ&清麿のカッコ良さとティオ&恵の可愛さを引き立てる卑劣な魔物
読み返して感じたこと
2巻を読み返してまず感じたのは、物語が大きく広がり始めているということです。
フェイン、エシュロス、ロブノス、マルスと立て続けに強敵が現れ、バトルの緊張感も増してきました。そんな中でも、ガッシュと清麿の戦い方には確実に成長が見られます。
それ以上に印象的だったのは、人間関係の変化です。1巻の頃は孤立していた清麿が、日常回ではクラスに溶け込み、当たり前のように夏休みを迎えている。その背景には、ガッシュとの出会いを通じて変わっていった清麿自身の姿があります。
キャンチョメやティオといった、のちに物語を支える仲間たちも登場し、これまで「2人だけだった世界」に広がりが生まれてきたのを強く感じました。
そしてどんな相手と戦うときでも、“人の心を踏みにじるようなやり方”にはしっかりと怒り、正面から立ち向かっていく。その姿勢が、ガッシュと清麿の一貫した魅力だと改めて思いました。
🧠まとめ
特装版2巻は、戦いのスケールが広がり、物語の厚みが増してきたことを感じさせる巻でした。
敵も強くなり、新たな仲間も登場し、清麿とガッシュの成長や変化がはっきりと描かれています。
バトル・ギャグ・感情描写のどれをとっても読み応えがあり、「ガッシュらしさ」がより色濃くなってきた1冊だと思います。
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