【ガッシュ2考察】再考:術のビンについて

【ガッシュ2考察】再考:術のビンについて 「術のビン」再考 因子とロックで精製する

こんにちは、スーパー四心です。
術のビンについて、過去に「精製」に焦点を当てた記事を書きました。精製とはどういうものか?について、世界で初めて言及した記事です。

最新話Page.33で描写された、エレビーの過去描写から新たな疑問が生まれました。

「なぜカードはビンを見ただけで術がわかるのか?」

今回はこの疑問に切り込んでいきます。では参りましょう。

目次

小道具としての術のビン


Page.33に、エレビーが術のビンを額に当て、自殺を図るシーンがあります。(Page.33 25P)

カフィーのセリフから、このビンには『ラドム』が入っており、『ラドム』では「球」が壊れるかどうかは怪しく、この方法で自殺(=球の破壊)は遂げられないことがわかります。

ラドムでその球が壊れるかは怪しいぜ(カフィー/Page.33 25P)

エレビーはともかく、なぜカフィーはそのビンに『ラドム』が入っているとわかるのでしょうか。よくよく考えれば、なぜカフィーは『ミラコプス・ノヴァ』が入ったビンを正確に引き当て、持ち出せたのでしょうか。

カードが作戦に持ち出す術のビンは、基本的にはベリエルに持たされると思われます。

べリエルめ なぜ弱いビンしかくれなかった!!?(アギレラ国の戦士貴族/Page.16 23P)

一方で、ブルーのようにある程度選択して持ち出せることもわかります。

そうよ!キッドの術は持ってきてはいないわ!!!(ブルー/Page.20 26P)

ただし、ブルーの場合はベリエルとブレルダの悪だくみシーン(Page.20 20P)が事前に挿入されており、キッドの術を置いてきたのは作戦の一環です。

セリフを素直に読むと、「ナゾナゾ博士のところに行くならキッドの術は持ち出すな」と指示を受け、「持ち出さなかった」と解釈するのが自然に思えます。

とりあえず、「術のビン」を”持ち出し可能な小道具”として考えたとき、わかっていることは次の3つです。

  • カード(およびべリエル)はビンを見ただけで何の術が入っているかわかる
  • 作戦時にベリエルから術のビンを持たされる
  • カード自身の意思で選択して持ち出すこともできる
術が封印されたビンのイメージ

魔物チームは術のビンをどう見ているか

大前提として、ビンを見ただけで「どんな術か?誰の術か?」がわかる魔物が存在します。

モモンです。

やったぞ ウマゴンの術を見つけた!!!(モモン/Page.26 29P)

このビンには『ゴウ・シュドルク』と『シュポック』の2つが入っていました。言及はされていませんが、モモンはビンの中身(術の種類)も把握していたはずです。

これはモモンが高い魔力探知能力を持っているからで、おそらくモモンの固有能力です。魔力探知はガッシュもできるはずですが、ここまでの正確さを持つのはモモンだけです。

ということは、モモン以外の魔物(および人間)は、ビンを見ても「どんな術か?誰の術か?」はわかりません。敵が術を使うのを見て初めて「どんな術か?」がわかり、頭の中の記憶から「誰の術か?」を判断しているに過ぎません。

これは、自身の記憶にない術はわからないということです。前作で出会っていないジルノーズのビンはわからなかったでしょうし、戦いに参加しなかった魔物の術も判別できないでしょう。

ガッシュチームが術のビンを把握する方法

ビンに描かれた紋章から「誰の術か?」を考えるのは、考察遊びとしてファンが行っています。ある程度魔物のイメージに寄せた紋章ではありますが、正確に誰の術か特定するのは困難を極めます。

雷の紋章ですらガッシュとゼオンの二択です。炎の紋章だとどうなるでしょうか?パッと思い出せる炎の術は…

  • フレイド、リン・フレイド(バーゴ)
  • エムルロン(キクロプ)
  • ガシュウガ系統(ファンゴ)
  • ディオエムル・ゼモルク(デモルト)
  • ディオエムル・シュドルク(ウマゴン)

これだけあります。

ギルがワイグに『合力』した時(Page.6 10P)も炎のビンを使用しました。Page.33のカフィーも、デザイン違いの炎のビンから力を借りています。どの術が入っているか?情報はありません。

また、人間キャラ(パートナー)には魔力を探知する能力はありません。Page.5で『ザケルガ』と『ラシルド』を取り戻せたのは”たまたま”であって、ワイグが他のビンを持っていたら勝つことはできなかったでしょう。

モモン!!!そのビンはウマゴンの術で間違いないか!!?(清麿/Page.29 6P)

Page.9でレビーの『サイフォジオ』を見たフォルゴレは、”『サイフォジオ』を見てからティオの術だと判断”しています。

これは、

  • 読者のメタ的視点で見ると『サイフォジオ』を使用する者がティオただ一人であること
  • 作中の人物視点で見ると『サイフォジオ』=何度も助けてくれたティオの術という認識があること

という2つの点から、やはり魔物チームは「敵が使った術を見てから判断している」ことがわかります。

魔物と術には何かしらの紐づけがあり、「本とパートナーが揃うことで術が本にロックされる」という私の主張は、ある程度の信ぴょう性があります。つまり、今作で安心して術を持てるのは27体しかいません。(本が27冊しかないため)

だがそのベスミラテオでも 本の中の術をとることはできないと(清麿/Page.31 7P)

ここまでのまとめ

  • カード、べリエルは術のビンを見るだけで「誰の術か?どんな術か?」わかる
  • 作戦時に持ち出す術のビンはベリエルに持たされるが、ある程度選択できる可能性がある
  • モモンは自身の能力で誰の術か?どんな術か?がわかる
  • そのほかの魔物、人間はわからない。敵が使用した術を見て初めて判断できる
  • 魔物と術には紐づけがあり、本に戻した術は敵に奪われない
ガッシュの電撃のイメージ

カードはなぜビンを見れば術がわかるのか

さて、本題です。
以前、精製の考察をしたときに作った画像を再掲します。

この時は、精製の過程をこう考察しました。

  • 魔物の体内から術が取り出される
  • 術は光る球状の固体になって宙に浮く
  • ベスミラテオが食べる
  • 食べられた術から魔物の因子を取り出す
  • カードの因子を埋め込み、ビンに詰める

ポイントは④と⑤で、魔物の因子を取り出され、カードの因子を埋め込まれてしまったから、精製されたビンはカードにしか扱えないと私は考えました。

しかしそうすると、「誰の術か?」があやふやになってしまいます。モモンやカードがビンを見て誰の術か判別していることの説明がつきません。

よく考えれば、なぜビンの術は正確に術者の本に戻るのでしょうか。『ラシルド』と『ザケルガ』を取り戻した時(Page.5 23P)、あの場にいたのがデュフォーとゼオンだったら戻ったでしょうか?

こう考えると、精製とはただ単に「カードしか使えなくする」単なるロックの可能性が出てきました。

精製は単なるロック?

ワイグの『ザケルガ』を見た清麿はこう言って(感じて)います。

ウソじゃない!コレはザケルガ
オレが知ってる ガッシュのザケルガ(清麿/Page.2 27P)

術の威力はパートナーの心の力の強弱で上がったり下がったりしますが、『チャージル・セシルドン』のように、魔物自身の意思で力が増すこともあります。また、『シン・ポルク』は完全にキャンチョメの意思で敵の脳を支配する術です。

つまり、術には魔物の意思や感情が宿り、私はこれを「魔物の因子」と考察しました。術と魔物が紐づき、イコールであるという主張の根拠はここにあります。

しかし、術が正確に本に戻るためには、魔物の因子を取り出してはいけません。誰の術かがあやふやになるからです。
そこで、精製とは次のような手順ではないか?と考察しました。

  • 魔物の因子を取り出さず、カードの因子を追加する
  • カードにしか使えないようにロックする
  • ビンに詰める

図示するとこんな感じです。

術のビンの精製イメージ新

これなら、ビンがカードにしか使えず、且つカードがビンを判別できる説明が矛盾なく通ります。

🧠 まとめ

  • カードとベリエルは術のビンを見ただけで「誰の術か?どんな術か?」を判別できる
  • 魔物や人間は基本的に判別できず、使用された術を見て初めて判断している
  • モモンのみが固有能力でビンの中身を正確に把握可能
  • 精製は「魔物の因子を取り出す」のでなく「カードの因子を追加する」ことで、カード専用にロックする工程の可能性がある
  • そのため、ビンは術者の本に正確に戻り、かつカードにしか使用できない

次回考察への導入

金色のガッシュ!!2は作中で語られていないことが多く、考察を困難にしています。
できるだけ作中描写・設定と矛盾がないように組み立てるとこうなる…という話ですので、新たな情報が出れば容易に覆ります。Page,34以降も注意深く読んでいきたいと思います。

🧠 他の考察も気になる方へ

『金色のガッシュ!!2』に関する考察記事をテーマ別にまとめました。

ブログランキング

記事が参考になったと思っていただけたら、
下のバナーからブログ村で応援いただけると嬉しいです。

にほんブログ村 漫画ブログ 漫画考察・研究へ
にほんブログ村
漫画・アニメランキング
漫画・アニメランキング

個人サイトおじさんシリーズはこちら

💬 2000年代ネット文化を再発掘するコメディ連載
▶︎ noteにて連載中「個人サイトおじさんシリーズ」

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次