【ガッシュ2考察】清麿はなぜ転送装置を使わないのか

こんにちは、スーパー四心です。
Page.31で、本の機能を使えば、魔界と人間界を行き来できることが明かされました。

今は君達の意志で強く願えば
もう一つの世界の好きな場所へ移動できる(本/Page.31 17P)

他に行き来する手段として、Page.1で登場した装置が存在しており、Page.16でガッシュが言及したものと同じ装置を指しています。

敵が知ればリオウの転送装置に目をつけられて使えなかったかも知れぬ(ガッシュ/Page.16 21P)

清麿はなぜ、この装置を使わないのでしょうか?

少なくとも、この装置で4体の魔物が人間界にやってきています。(ジギー、オルモ、ミッピ、ゼリィ)さらに、カードはこの装置を使って人間界に移動してきており、今も動いていることがわかります。

今回はそんな疑問をスタート地点に考察していきましょう。

目次

旧作における魔界と人間界の移動

まず、ガッシュ2の世界では本を使えば魔界と人間界を行き来することができます。
しかし、旧作である『金色のガッシュ!!』全323話において、そんな設定は描かれたことがありません。

物語に登場する魔物と本は、ある日突然人間界に出現しています。魔界から何らかの方法で送り込まれたはずですが、その手段やタイミングを描いたシーンが存在しません。

旧作において、往路はともかく復路はルールが決まっています。「本が燃えたら魔界に帰る」です。
逆に言えば、本が燃えなければ帰りたいと願っても帰れない(千年前の魔物のように)という事態が発生します。

つまり、旧作世界においては行き来する必要がなかっただけで、元々その機能(魔界と人間界を行き来する機能)はあったのだと思われます。

整理するとこうなります。

  • 往路「魔界→人間界」 本の力で移動してくる(100名の魔物の子と本がセット)
  • 復路「人間界→魔界」 本が燃えれば強制送還(本はなく、魔物のみ戻る)

行き来の条件は決まっており、往復は1回です。だから移動できる設定は描かれなかったというわけです。

バルトロ送還シーン

ファウードの例外

唯一、ファウードは後付けされた転送装置によって人間界に来たことが明かされています。

この装置は「ファウードを魔界に帰す装置」と呼ばれていますが、「ファウードを人間界に送る装置」でもありました。

あの心臓は、魔界から人間界に移動する装置の存在を知らなかった!
と、いうことは、その装置は元々ファウードにはついてなかったといえる。
後から誰かがファウードに付け足したんだ!(清麿/11巻 LEVEL.205 87P)

つまり、装置は往復できる機能を持っています。
ガッシュ2で描かれた装置も同様のはずで、魔界と人間界を行き来できると推測できます。

余談ですが、ファウードに設置された転送装置と、ガッシュ2に登場した転送装置は別の物です。

形状こそ似ているものの、ファウードのものは生体に接続されているため有機的に見えます。一方でガッシュ2の装置は室内のようで、「コントロールルーム」と表現するのがしっくりきます。

清麿はなぜ装置を使わないのか

めんどくさいから。(直球)

どう考えても、本の力で移動するほうが楽で簡単に思えます。条件は「君達の意志で強く願うこと」ですから、複雑怪奇な装置を動かすよりもよほど簡単です。

さらに、ガッシュ2の転送装置は巨大なコントロールルームであり、おそらくその場に侵入し、コンソールを叩かなければ動かすことができません。

魔界の地理的な位置関係は描かれていませんが、ジギーたちが走って逃げている描写から、王の住処たる城下町には近く、拠点であるドラゴンフォートからは遠いと推測されます。

装置がカードの支配下にある可能性

Page.1でジギーたちが移動した後、ギルとワイグも人間界にやってきました。

ギル‼これが「何の道具」か聞き出せ!!(ワイグ/Page.1 25P)

チッ 命令口調で言うな!!吐かせるけどな(ギル/Page.1 25P)

誰に何を吐かせたのか明かされていませんが、ともかく2人はこれが「何の道具か」と、使い方を聞き出したから人間界に来れたはずです。話は飛んでPage.12では、魔女とポーラ王子が装置を使って人間界に移動しています。

現状、この装置はカードの支配下にあり、近づくことができないのではないでしょうか。

カードは本を持たないため、本の力による移動はできません。どうあっても装置を使わなければ、人間界には来れないし、戻ることもできないはずです。

カードにとって装置を抑えることは、戦いの要所を抑えることです。

魔物でなくても装置を扱えることは清麿が証明しているため、魔界文字の読解に問題はないでしょう。もしかすると、魔物由来のカード自体が存在する可能性もあります。

魔女とポーラ王子の転送シーン

本の機能の限界

Page.31で本は、移動する機能が完全ではないことを警告しています。

しかし制限がある
一度移動すると48時間は移動できない
運が悪いと48時間過ぎても移動できない時がある(本/Page.31 17P)

おそらく、今後本の機能は少しずつ失われていくはずです。少なくとも、現在のようなビックリドッキリ便利マシンではいられなくなるでしょう。

そうなったとき、何が必要になるでしょうか。

装置の奪還です。

敵の本拠地が魔界にある以上、最終決戦は魔界で起きます。そのためには、敵に抑えられた要所は取り返さなければなりません。

さらに、装置をこちらで抑えておけば、人間界を襲われる心配をしなくて済みます。万が一ベリエルの能力で移動できると困ってしまいますが、今のところそのような描写はないので、カードは装置がなければ動けないはずです。

27冊の本を集めきり、十分な戦力を保持した上で装置を奪還、後方(人間界)の安全を確保してからジエラドに殴り込む…最終決戦としてこれ以上ない展開だと思いますが、いかがでしょうか。

本が世界に与える影響

本の存在が2つの世界に与える影響について、Page.3で清麿が語っています。

ファウードの転送装置の類いか
しかしその装置で来れたと言うことは魔本の力が…
イヤ魔界と人間界を行き来できる扉が開かれている状態だと言えるな(清麿/Page.3 27~28P)

まず、「魔界と人間界を行き来できる扉」という設定はここで初めて登場します。そして、これ以降登場しません。

これが何なのか?物理的な「ドア」なのか、抽象的な概念に過ぎないのか現時点では不明ですが、何しろ「魔界と人間界を行き来できる」ことがわかります。

そして、16巻最終話におけるガッシュの手紙では、「本が失われると人間界に行く道が閉ざされる」ことがわかっています。

残念ながら本が消えた今は、人間界に行く道が閉ざされてしまったようで、ファウードの転送装置を使っても人間界へは行けなくなった。(ガッシュからの手紙/完全版16巻 LEVEL.323 366P)

裏を返せば、本が存在すれば人間界に行く道が開かれるとガッシュは言っています。

Page.3のゼリィとの会話の中で、清麿は極めて重要なことを口にしています。

その本を持っていたら魔界と人間界を行ったり来たりできるの?(ゼリィ/Page.3 28P)

ん?
それもあるが この本を使うと魔物の術を人間の心の力で出せるようになるんだ(清麿/Page.3 28P)

やはり本が魔界と人間界を繋いでいることは確実であり、16巻のガッシュカフェでも裏付けが取れています。
また、封筒が本に変化するシーンがわざわざ描かれていることから、旧作最終話時点で”道はまた通じた”と考えるのが妥当です。

ただし、時系列的に見ると矛盾が発生します。
ややこしいので、「魔界と人間界を行き来できる扉」「人間界に行く道」は「扉」で統一します。

ガッシュ最終話 封筒が本に変化するシーン

致命的な矛盾

時系列順に表にしました。

本の存在と扉についての表

本を燃やした後に魔物が避難しているのはおかしくない?ということが言いたいのですが、一応反論ができます。
まず、キャンチョメやジギーが避難してから、本が燃やされたと考えるのが一番スマートです。

他にも、ガッシュが託した清麿の似顔絵を「本が存在する」と解釈すれば、まぁ扉は開いていると言えなくもありません。

とはいえ、キャンチョメの移動手段についてはいまだに解決されておらず、謎に包まれています。詮索するのもヤボかもしれません。

🧠 まとめ


・ガッシュ2では、本の力で魔界と人間界を行き来できることが判明
・旧作でも往復機能は存在していた可能性が高い(往路:本で移動/復路:本が燃える)
・ファウードの転送装置は後付けの例外で、往復可能な機構を持っていた
・ガッシュ2の転送装置はファウードとは別物で、制御式の大型装置
・清麿たちが使わない理由は「効率」および「危険性」
・転送装置は現在カードの支配下にあり、魔界の戦略拠点になっている

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