こんにちは、スーパー四心です。
【お詫び】
Page.33のサンプルが公開され、最速考察で酷評しました。「命」という重大なものを扱っておきながら、万能の能力者を二人も登場させ、隅から隅まで雑な扱いをしていることに、私は怒りに震えました。
しかし、冷静になって考えてみると、ガッシュは別に「命の尊さを伝えたい…」みたいな漫画ではありません。ファンタジー能力バトル漫画であって、バトルや能力が面白ければガッシュ”らしい”のでは?と思いなおしました。
ここに、Page.31から延々と酷評し続けてきたことをお詫びし、私の中のガッシュ観を改めることを表明します。不快な気持ちになられた読者の皆様、心血注いで作品を生み出してくださった雷句誠先生に深くお詫び申し上げます。
【/お詫び】
では、今回の考察に参りましょう。
カフィーの能力
Page.32で断片的に描かれ、Page.33で本格的に明らかになったカフィーの能力。「ロープの魔法を使う」とはどういうことか?について、少しばかり明らかになりました。
オレはロープの魔法を使う魔導士でね
このロープで球を隠し べリエルから見えないようにしている(カフィー/Page.32 23P)
Page.32におけるカフィーの能力
カミラのアナフィラキシーを収めるシーン
最初に披露したのは、カミラのアナフィラキシーを治療したシーンです。カミラの「中(体内)」に「オレの声」を届けると表現されていますが、何が起きているのかはよくわかりません。
アナフィラキシー自体は、アレルゲンに複数回触れることで、細胞が暴走して起きる症状です。「スズメバチに2回刺されると死ぬ」という話を聞いたことがあると思いますが、同じことを言っています。
カフィーがアナフィラキシーの原理を理解していることから、医学にも通じており、例えばロープの能力で細胞を繋ぎ合わせ、傷を治療するようなこともできるかもしれません。ここから、生前は医者だった可能性を推測できます。
前に痛かったもんがまた入ってきて その恐怖があんたの目を見えなくしちまって 大げさに驚いてるだけさ(カフィー/Page.32 7P)
このシーンにおけるカフィーの能力は、ロープを使って「声」を体内に届け、暴走した細胞を鎮め、正しい形に繋ぎ合わせ、丸く収めた…そんな解釈ができます。
ただし、この時ロープは描かれておらず、あくまで「声」と体内の描写に留まります。ひょっとしたらロープは使ってないかもしれません。純粋なカフィーの医学知識の可能性もあり、ハッキリと断定できません。
カフィー、エレビーの「球」を見せるシーン
次に、カフィーとエレビーの「球」を見せるシーンです。清麿たちに協力する(ジルノーズを蘇らせる)ことで、ベリエルに消されないか?と心配する清麿に対し、カフィーは自身の「球」を見せます。
その秘密は、ロープで球をグルグル巻きにして隠し、ベリエルの監視(と遠隔パワハラ)から守っているというものでした。こうしている間はベリエルに見えないから安全というわけです。
直線にも曲線にもなり 点と点を結ぶことも 表と裏を繋ぐこともできる
ヒモの振動は万物を形作る元だとも言っておった(ガッシュ/Page.33 8P)
ロープで、表と裏を繋いで境界をあやふやにすることで監視を逃れる…そんなイメージができるかもしれません。
Page.33におけるカフィーの能力
まず、Page.33のサンプル段階で描かれたカフィーの能力を箇条書きにしてみます。
- 左手の平からロープを出し、持参した術のビンから能力を借りる
- 右手の平から出したロープでミイラとエレビーを繋ぎぐ
- 球を包むロープを解き、むき出しにしてから魂を移す
ヒモが万物を形作るのであれば、「魂」や「命」も、元をたどればヒモからできているかもしれません。ガッシュ2における魔物の「命」はボール状の光の球になっており、自力で飛行し、ミイラに入ります。
一方カードの「魂」は「球」という固体です。カフィーが持ち歩いていることから、球が光の球ではなく固体として存在する物質であることは明らかです。
つまり、カフィーはヒモでできているものなら何でも操れることになります。ちょっと万能すぎる気もするので、著しく体力を消耗するとか、寿命を差し出すのような条件がありそうです。

ガッシュ2における「命」と「魂」
過去記事において、私は魔物は「命」で復活し、カードは「魂」で復活し、両者は別物で区別されていると考察しました。

要約すると、
- 魔物の「命」は光の球として目視でき、それがミイラに入ることで魔物が復活する(肉体は生前と違う)
- カードの復活は肉体と魂は生前と同じであり、ベリエルの問いに答えることで復活する
- 命は失っても取り戻すことができるが、魂は成仏させるべきである
つまり、魔物は最終的に元の肉体を取り戻し、完全に元通りになる可能性がある一方で、カードは一度死亡しており、魂を成仏させて消滅すべき存在であるということです。
しかし、Page.31で清麿がこんなことを言っています。
一つは魔物が魂の状態の時
「魔物の魂」「白い本」「ミイラ」「ビンの術」「本」の使い手」
この5つがそろうと本に色が付き 魔物も復活する(清麿/Page.31 10P)
Page.4でガッシュが復活した時は「命の欠片」だったはずですが、「魂」になっています。「命」と「魂」に明確な区別があるという私の主張は崩れ去ってしまいました。
魔物とカードの違い
そうなると、魔物とカードの境目がどんどんあやふやになっていきます。
「死者が復活した」という点で、ガッシュたちミイラ組とカードは共通しています。どちらも一度死亡し、何らかの手段で復活しており、生前と同じように生活、行動できています。
違いは魔物が「仮の肉体」で、カードは「同じ肉体」であるという点で、どちらかと言えばカードのほうが本来の姿に近く思えます。
私の予想では、ミイラ組は後に本来の肉体を取り戻すために行動するはずで、仮にそれが叶ったとき、果たして魔物とカードに区別はつくでしょうか?
「命」と「魂」が同じもので、肉体も生前と同じであるとすれば、違いは「本とパートナー」とか、「ベリエルに生殺与奪を握られている」くらいしかありません。どちらも死んでから復活し。不思議な能力を使い、戦う力を有するからです。
魔物とカードの共通点
- 死んでから復活した
- 不思議な能力を持つ
- 戦う力を有する
- 「魂」で復活する
魔物とカードの違う点
- 「本」と「パートナー」の存在
- 魔物はミイラで復活、カードは生前の肉体で復活
- ベリエルの監視、遠隔パワハラの有無
- 「魂」を表す物質の違い(光の球、固体)
細かな違いはありますが、実際に生きて存在する状態として考えたとき、両者の違いは少なく感じます。
カードを見た人間の多くが、彼らを魔物だと判断していることからも、本質的な違いはないのかもしれません。
魔物なの?
また王を決める戦いとかが始まったの?(ルナ/Page.32 11P)
「命」と「魂」の違い
ChatGPTに聞いてみました。
1. 日常的な意味
- 命
生きている状態そのもの。生命活動(呼吸、心臓の鼓動、代謝など)が続いていることを指す。
→ 科学的には、生物の「生理的な活動の有無」が基準。- 魂
目には見えない「心」や「意識の核」のようなもの。人格や感情、思考の源と考えられることが多い。
→ 科学的には証明が難しく、宗教や哲学の領域で論じられる。
2. 宗教・哲学的なニュアンス
- 命(生命)
物理的・生物学的な「生きている状態」。肉体に宿る一時的なもの。
命は時間とともに終わりを迎える(死)。- 魂(スピリット/ソウル)
肉体を超えた「本質的な自分」。死後も存続すると考える宗教もある。
魂が肉体から離れることを「死」とみなす考え方もある。
①肉体に「命」を入れれば復活する
②肉体に「魂」を入れれば復活する
似たような文章ですが、日本語ネイティブとして両者には明確な違いを感じます。うまく説明できませんが、とにかく何か違うのです。私の感覚では①のほうがスッと理解できるのです。
例えば、妊婦さんが「新しい命を授かりました」と言ったりしますよね。「新しい魂を授かりました」とはあまり言わない気がします。ちょっとイメージしにくいです。
命のほうが物質的で、魂のほうが抽象的な感じがします。やはり私の感覚では命と魂は別物ですが、ガッシュ2において明確な区別はないようです。

🧠まとめ
- カフィーの能力はロープを用いて「球」を隠す、繋ぐ、解くなど多用途に扱える
- Page.32のアナフィラキシー治療はロープ不使用の可能性もあり、医学知識による対応の可能性あり
- カードの「魂」は固体、魔物の「命」は光球だが、作中では区別があいまい
- Page.31の清麿発言により、「命」と「魂」はほぼ同義とみられる
- 魔物とカードの違いは「本とパートナーの有無」「肉体の種類」「ベリエルの支配」など細部に限られる
- 両者は死後に復活し、能力と戦闘力を持つという点で本質的に共通している
🔍 次回考察への導入
今回の内容から、魔物とカードの境界線は限りなく曖昧になっていることが見えてきました。
エレビーのように「戦いたくないのに戦わされておった者」が存在する以上、カードを完全に敵とみなして排除し、その命を奪うことが本当に善か?という問題も見えてきます。
命と魂の使い分けについて、私の考えは外れましたが、今後も彼らの違いに着目していきたいと思います。
🧠 他の考察も気になる方へ
『金色のガッシュ!!2』に関する考察記事をテーマ別にまとめました。

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