こんにちは、スーパー四心です。
以前、こちらの記事で「厄災」は周期的に起こる自然災害のようなものと考察しました。

ただ、この記事でのメインは「遺跡」であったため、厄災をメインにした考察をしたくなりました。
今回は厄災とは何か?や、過去に起きた厄災について考察していきます。
それでは行きましょう。
厄災とは
厄災とは、ガッシュ2の世界において起きている巨大な災害です。
その実態は侵略行為であり、魔物側から見れば防衛戦争です。そして、この戦いは遺跡の碑文によって「厄災」と呼称されています。
厄災を理解する上で重要なポイントが5つあります。
- 魔物の術が奪われる
- 魔界ではない世界からの侵略
- 過去に少なくとも2度起きている
- 対抗するには人間(パートナー)が必要
- 人間界のエジプトに「希望」が残されている
以上から、私は「厄災」を、周期的に魔界を襲う驚異と考察しました。
魔界は何度も厄災に襲われており、遺跡の「希望」はそれに対抗する防衛システムということです。
まとめると、
「厄災」とは、魔界ではない世界からの侵略によって術を奪われ、滅亡の危機に瀕する周期的な災害。
立ち向かうには本とパートナーの力が必要で、過去の教訓から人間界の遺跡に「希望」を遺した。
となります。

誰が何のために侵略するのか
今回の侵略における首謀者はベリエルですが、その目的は謎のままです。
一応、バオウを見ながら「夢」の話をしている(Page.7)ことから、夢のために魔物の術と命を奪ったことがわかります。
美しい
コレがあれば全ての夢が叶う(ベリエル/Page.7 28P)
「夢」の中身は不明です。全てのと言っていますので、いくつか夢があるはずです。意外とロマンチストですが、その中の一つに魔物の滅亡があるかもしれません。
あくまで私の妄想ですが、魔物を根絶やしにすることで、「王を決める戦いを終わらせる(=自分が王になる)」ことが夢だとしたらどうでしょうか。
現時点でのベリエルは極悪非道ですが、手段を間違えた博愛主義者だとすると、単なる悪役で終わらない魅力があるように思います。
敵組織:カード
構成員であるカードにも目を向けていきましょう。
ベリエルに使役されている「カード」ですが、一枚岩ではなく、統率の取れた組織とは言えません。
各カードたちとべリエルは上下関係があると思われますが、タメ口で突っかかったり呼び捨てしていることから、その支配は完全ではないことがわかります。
さらに、カフィーのように裏切りじみた行動を起こすカードもおり、首領を頂点としたピラミッド型の敵組織とは雰囲気が異なります。
ただし、生殺与奪の権利はベリエルに握られており、遠隔パワハラによって命を奪うことが可能です。(Page.16)


過去の厄災
次に、過去に起きた厄災に目を向けてみましょう。
過去の厄災に関する資料は多くありませんが、断片的なものを繋ぎ合わせることで時系列が見えてきます。
言及された3つの戦い
①Page.4 遺跡の碑文
「3015年の後 友の世界が再び大いなる厄災に~…」と書かれていますので、3015年以上前に厄災があったことは確定しています。便宜上、3015年前に起きたとします。
国語的な読解をすれば、この3015年前の厄災が最初に起きた厄災であるはずです。
「再び」はもう一度繰り返すこと、二度目を表す言葉ですので、仮に2回目3回目だと日本語がおかしくなります。
②Page.31 ガッシュが語った「私が産まれる前の戦い」
私が産まれる前
魔界は一度奴らに襲われておっての(ガッシュ/Page.31 6P)
ガッシュが19才ですから、少なく見積もっても20年以上前だとわかります。回想シーンには、若き日のダウワンらしき魔物と、デモルトらしき魔物が描かれています。

③ダウワンが語った「魔界の者ではない者との戦い」
まず、ダウワンのセリフを引用します。
大きな戦争も3度…
いずれも魔界が滅ぶのではないか?と言った規模(ダウワン/16巻 377P)大きな戦争のうち一つは魔界の者ではない者との戦い!!
我々が全ての力を奪われたその時 あなたは現れて助けてくれた!!
ウィリー達を連れて我々を!!(ダウワン 16巻/380P)
ダウワンの治世1000年間で大きな戦争が3度あり、そのどれもが魔界を滅ぼしかねない大規模なものでした。
そのうち一つが「魔界の者ではない者との戦い」で、「我々が全ての力を奪われた」と言っていますので、この戦いがダウワンの時代に起きた厄災です。
遺跡の年代との整合性
まず、ガッシュ2の作品世界を2025年とし、遺跡が建設された3015年前を求めると、年表はこうなります。
現代から計算した年表

この年表には弱点があります。
3015年前はガッシュから数えて4代前の王の治世に当たりますが、この年に遺跡が建設されたとすると、パートナーの寿命が合いません。(即位=王決定は-1988年のため)
厄災直後に遺跡が建てられたと仮定すると、建設時点で王のパートナーはすでに寿命を迎えている計算になります。
仮に厄災が即位の直後に起きたとしても、遺跡の建設に900年以上かかっており、タイミングがまるで合いません。
遺跡を建設するころには、かつてのパートナーは亡くなってしまっているからです。
そこで、この期間の穴埋めをするために、ファラオ(王のパートナー)が魔界と魔物の存在を、エジプト王家の伝承として紡いだという妄想をしました。
つまり、遺跡を建設したのは魔界の王と、かつての王のパートナーの子孫です。

3015年前から計算した年表
そこで、3015年前の遺跡建築から積み上げた年表も用意しました。

こちらはガッシュ即位とダウワン即位の間に2年のズレがありますが、ガッシュが参加した戦いの期間(2年前後)として吸収しました。
仮に-990年に全ての出来事が起きたとするとちょっと濃厚すぎるので、±20年という余白を持たせました。ガッシュの厄災も即位から13年後ですから、まぁ妥当な期間だと思います。
ただ、どちらの年表にも穴があります。
そもそも1000年に一度はどこ起算か
1000年に一度行われる「王を決める戦い」は、どこから1000年でしょうか。
王の即位から1000年目に行われるのであれば、決着までの期間は王がそのまま居座ることになるでしょう。そうなると、時代を遡れば遡るほど、在位期間は長くなります。(昔の戦いは長引いたはずなので)
特に、ダウワンの参加した戦いは「何十年もかけて戦った」と明かされていますので、長引いた期間だけ王は君臨したはずです。
仮に、戦いの決着(次王の決定)=王の在位1000年目になるように計算しているとすれば、それこそまさしく「神の試練」ですが、そのあたりは設定が明かされていません。
今回は戦いの期間は考慮にいれず、機械的に1000年ごとに王を入れ替えて計算しました。
余談:あいつはデモルトか
違います。
そもそもダウワンの在位期間中、デモルトは人間界でin the 石版ですので、あの魔物がデモルトだとハチャメチャなことになってしまいます。
またこの文章を書きながら比べてみましたが、角の形状が全く違います。

デモルトの親族あたりが妥当なところではないでしょうか。
🧠 まとめ
- 「厄災」は周期的に魔界を襲う侵略的災害
- その実態は「魔界ではない世界」からの攻撃であり、魔物の術を奪う行為
- ベリエルは「夢」を掲げた侵略者であり、単なる悪ではなく理念のある存在の可能性
- 敵組織「カード」は一枚岩ではなく、内部に不和や裏切りがある
- 厄災は過去少なくとも2度起き、最初の発生は3015年前
- 遺跡の年代はガッシュから4代前の王の時代に当たる
- パートナーの寿命との整合を取るため「ファラオ伝承説」で補完
- 1000年周期の起算点は不明で、戦いの期間によってズレが生じている可能性がある
🔍 次回考察への導入
今回は厄災の定義と年表について考察しました。
私個人としては、遺跡を建設したのは4代前王説を推したいところです。そのほうが美しい気がします。
王を決める戦いの周期が1000年に一度ですが、そのタイミングや計算方法は明かされていません。作者の頭の中にあるのかすら不明ですから、あまり深く考える必要はない気もしています。
今回のキモは、「あの魔物ではデモルトではない」かもしれません。
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